この前、看護師さんから不安な声で聞かれました。
「先生、○○さん便秘で、摘便したんですけどこんなカプセルみたいなのがじゃらじゃら出てきて。。。何なんでしょう??」
保管してくれていたらしく、出てきたのはこんなもの↓


ワタクシは思い当たる節があり、以下。
「あ、これインヴェガ®じゃないですか?あれゴーストピルで出てきますよ」
対して看護師さん以下。
「ゴースト?何ですかそれ??」
ゴーストピル(ゴーストタブレット)は、お薬の抜け殻のこと。代表例はオキシコンチン®。精神科ではデパケンR®もその類ですね。こういった薬剤は徐放剤で、ゆっくりと体内に吸収されるようにお薬が工夫されています。この徐放剤の中には、成分を特殊に加工された外膜が包んでいて、安定してゆっくりと成分がじわじわと出るように工夫されているものがあり、そういうお薬は、飲むのが1日1回でも良くなっています。
この○○さんという患者さんに使用していたインヴェガ®というお薬は、リスペリドン(リスパダール®)の活性代謝物であるパリペリドンの錠剤。これは浸透圧を利用した特殊なカプセルを使っているらしく、1日1回投与が可能になったものです。リスパダール®は、添付文書的には1日2回投与(抗精神病薬の1日何回とか言うのはあまりアテにはなりませんが…)。
自分はインヴェガ®のゴーストピルを見るのは初ですが、インヴェガ®がゴーストピルになるタイプのお薬であること、後はあまりにも出てきたモノの形がインヴェガ®そっくりだったことが、思い当たる原因となりました。
医療関係者の方々はゴーストピルについて知っておいて損はないと思います。患者さんにもあらかじめ説明しておきましょう。消化されずに出てくると思ってしまったり、幻覚妄想状態にある患者さんはそれで何かしらの妄想を抱いてしまうやもしれません。これらは不安を惹起させたりアドヒアランス低下にもつながります。
ということで、実に精神科らしい記事となりました。